沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) (新潮文庫)
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沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) (新潮文庫) 山崎 豊子 定価: ¥ 620 |
カスタマーレビュー
会長編は...
沈まぬ太陽、御巣鷹山編までは面白かったのですが、会長編からはどうも恩地の迂闊さ無能さ融通の利かなさが感じられ、これじゃー行天達には到底勝てないだろうと納得してしまいました。
会長も当事者意識に欠けてるような印象を受けました。
大なり小なりサラリーマン社会ではこのような現象は有りますが、「正義の為に時には妥協してでも貫く」という強さも必要だと思います。
小説としては興味深い、しかし…
日本航空に実在した小倉氏のエピソードとJAL123便の事故のエピソードを
組み合わせた、社会小説+経済小説の様な特殊な位置づけの小説である。
沈まぬ太陽で紹介されたエピソードはJASとの合併でますます混迷を深める
現在の日本航空の現状を考えれば、その背景を的確に描き出していると
言うことが出来ると思う。
その一方で、恩地氏の生き方にはどうしても共有できない部分がある。自身に
非がないとは言え、あそこまで盥回しにされるのであれば、家族のため、
自身のため転職するなり、筋を曲げるなり出来なかったのだろうか?。
「正しいことをしたければ偉くなれ」ではないが、なんとかならなかった
のだろうか?。
白い巨塔でも里見先生がその様な役回りだったのかもしれないが、彼が主人公
ではなく、清濁併せのむ財前先生との対比だから良かったが、今回は恩地氏が
絶対善的に描かれた分辛かったなぁという印象がある。
また、後半の国見会長は恩地氏との絡みで非常に好人物として描かれているが、
実際の伊藤会長は鐘紡の会長としてその地位に長く居座ったが故に名門企業
の事実上の破綻を招いた張本人でもあり、日本航空の件でも充分なリーダー
シップを発揮できなかった人物である。もちろん後に分かった事実ではあるが、
少し持ち上げすぎな気がする。
その意味で、非常に興味深い内容の小説ではあるが、感情移入しにくい印象
のある小説でもあった。
沈まぬ太陽
前半の1、2巻は「世界左遷物語」。
圧巻は3巻(御巣鷹山編)。
遺体確認、補償交渉など事故後の様々なことが
細かく書かれています。。再度、事故の悲惨さ
がわかる。
後半4、5巻は企業と労組、それを操り、利権に群がる
関連企業、役人、政治家のドロドロの話。会長に、
志の高い国見という人物を迎い入れるが・・・。
最後のこれ、ジーンと来た。。。。
『何一つ遮るもののないサバンナの地平線へ黄金の矢を放つ
アフリカの大きな夕陽は、荘厳な光に満ちている。
それは不毛の日々に在った人間の心を慈しみ、明日を約束する、
沈まぬ太陽であった。』
こんな会社あり?
こんな会社が実際に存在して、
自分の命を預けなければならないとしたら
ゾッとします。
その会社は
いまだに多数の組合が存在し、
突然社長の解任さわぎが起きたり、
部品が落下し飛行機が引き返したり
何も変わっていなかったりしているのでは
ないでしょうか。
終わりは唐突な感じはありますが
著者は、国民航空を存続させていいのか?
という問いを読者に投げかけて
終わらせたのだと思います。
つめのところが……
全体があまりに素晴らしい作品だったので、「え、ここで終わってしまうの?」恩地さん、それはないよ。と作品の終わり方に納得できません。ここまでやったのに、恩地さんはまた・・・。続編が読みたいです。
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