墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便 (講談社プラスアルファ文庫)
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墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便 (講談社プラスアルファ文庫) 飯塚 訓 定価: ¥ 714 |
カスタマーレビュー
人生観の変わる一冊
この本を名作としているのは、筆者の高い描写力である。
筆者は自らの私見を殆ど交えることなく、
自らがかつて現場で見た遺体とそれに携わる人物を、
克明に、詳細に描ききっている。
この辺の書き方は、さすが、長年に渡り様々な現場を見て調書を取り続けてきた
ベテラン警察官ならではと言ったところだろう。
その克明な描写ゆえに、この本からは遺体の凄惨さや検視官、遺族の苦悩が、
まるで実際に見ているかのように読者の目にも写りこんでくる。
読み終わった後は、「500の幸せな人生が一瞬で肉塊と化す不条理」とか、
果ては「人間とは何か」とか、色々と考えてしまった。
もちろん、このようなテーマを扱った作品であるので、
読んでいて決して気分の良いものではない。
思わず本を閉じてしまいたくなるような描写も多い。
しかし、検視現場に携わった検視官や看護婦は、
皆、「あの現場で人生観が変わった」と述べているそうである。
そのような現場を緻密に描写したこの作品は、
人生を考える上で決して損にはならない一冊である。
全ての人にお勧めしたい。
命の灯
この世は沢山の事件、事故様々な不条理が待ち受け人々の人生に影を落とす。
この不条理では多くの命が失われ、悲しみの渦が広まった。
亡くなられた命、その遺族の為に遺体の身元確認に奮闘する人々。
多くの悲しみが渦巻く不条理という深淵を警察、看護婦、医師達の熱き命の灯が暖かく照らす。
著者をはじめ身元確認に携わった人々の根底にある善意という灯は私とって眩しく暖かいものだった。
人生観が変わった。
このテの本を読む動機には誰しも少なからず共通の不心得的好奇心が存在するはず。本書は圧倒的なドキュメンタリズムで 決してTVでは知るすべの無い事実のみを記録した貴重な作品であり 気の弱い方では 完読すら危ぶまれます。しかし読めば読むほど この事故に遭われた方々 そして遺族の方々への同情の念と対岸の自分の好奇を恥じる気持ちが湧いてくる そんな一冊です。日航事故関連はもとより 様々な事件 事故 災害 戦争等のルポルタージュの中でも出色の作品と言えるでしょう。
日航機員と遺体確認関係者に敬意を表する
私のほかに大量にレビューがあり、ここまで読まれないであろうが、良い本だったので筆を
取る。墜落時、全行政機関および自衛隊は、ジャンボ機の墜落を全く予定していなかった。
本書は、警察官として身元確認班長として行動した筆者による体験記である。
想定と前例がない中、ほとんどがいわゆる離断遺体であり、体がバラバラになってただの小さな
肉塊になったものを含め、外部と完全に遮断した公民館においてその遺体確認作業と行なってゆく。
医師、歯科医師、看護婦、近隣の自治体の協力を得ながら、遺体確認の確実性に当然ながら厳しい
注意を求め、一つの遺体、遺骸、肉魂にも間違いをすることなくその親族らに引き渡した。
8月に発生した事件であり、遺体の痛みにも注意しなくてはならず、報道陣による遺体撮影を防ぐ
ため、窓も全て覆いをかけて閉めきり、35度の中、睡眠をほとんどとらずに連日連夜遺体確認を
進めた。
いつまでも引き取り人がこない幼児の遺体に、筆者が毎日抱き上げ、頬ずりし、謝る場面である。
これは、このような奇跡的な作業がなされるには、関係者の全員が、
遺体に心情を同化させずにはおられなかったことを如実に物語る。涙なくして読めない作品であり、
また人というもののもつ素晴らしい側面を教えてくれる本である。日航123便のボイスレコーダ
はYOU TUBEで聞けるが、日航機上の日航職員が最期まで落ち着いて職責を果たしたことがわかる。
彼らを含め、本件の対応にあたった全ての人々に対し、ここに敬意を表します。
墜落遺体
名の通り、墜落遺体。
あたしは1日かけて読んだ。300弱ページあるんだから分けて読もうと始めは考えていた。が、読んだら止まらなくなったから1日で読んでしまいました。
この本は、機内の様子やコックピット内の様子、被害者の事等はほんの一部しか書かれてない。あたしは被害者の気持ちを優先させる性格なので、少しそこの所は残念だった。
この本は、愛と正義の素晴らしさを教えてくれる本である。どんなに悪い人間も、人間で、人の命が奪われた時、同じ事を思い目標とするんだ。人間に悪い人なんかいないんだと思ったら泣けた。
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